「住まいの熱環境を上手に利用すること」
室内環境の快適さの中に、熱環境があります。犬は人よりも暑さに弱い
傾向があります。愛犬と一緒に暮らす住まいでは特に、夏場の熱環境に注意
するようにしましょう!
「人間と犬との体感温度・調整の違い」
人と犬とでは体温の調整方法が違い、犬は人のように全身で汗をかいて体温を
下げると いうことができません。
体温を下げる能力は、人に比べ犬の方がはるかに劣ります。
人と犬とでは、暑さ、寒さの感じ方も違います。一般的に、犬は人より寒さに
強く、暑さに弱い傾向があります。つまり、人が「ちょっと暑い」と感じてい
るとき、犬は「死ぬほど暑い」とあえいでいる可能性もあるので、夏場の熱環
境には特に注意が必要なんです。
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「建物によって変わる室内の熱環境」
室内の熱環境は、屋外の気温や日射の影響と、室内における人やその他の熱源からの発熱などに左右されます。
また、建物の断熱性、気密性、日射、風通し、建物の素材による熱容量などによっても、室内の熱環境は大きく
変わります。つまり、より良い熱環境を作り出すためには、それに適した住まいであることが大切です。
「熱環境をコントロールする工夫が大切!」
窓から直接差し込む日差しを遮ることは、涼しく暮らすためにも、冷房効率を上げるためにも重要なポイント
になります。
日差しを効果的に遮る方法は、窓の方角によって違うということを知っていますか? 南面の窓は、太陽光が真上
から当たるので、軒を深くするのが効果的。窓の上に庇(ひさし)やルーバー、オーニングなどを設けるのも
効果があります。
東面や西面の窓は、太陽光が斜めに当たり、強い日差しが部屋の奥まで入り込むので、すだれやカーテン、ブライ
ンドなどを設置します。愛犬に直射日光が当たらない工夫や風通しを良くする工夫を心がけましょう!
また、愛犬のために昼間留守にする場合でもエアコンを付けたままにしているお宅は多いと思いますが、
冷やし過ぎには要注意です。犬の免疫が下がり少々の暑さでも参ってしまうようになってしまいます。
「過乾燥と暖房器具に注意」
愛犬の肌にとって冬の寒さと乾燥は大敵!寒くなってくると皮膚の脂分が減少し、血行も悪くなります。
そのうえ、冬はただでさえ空気が乾燥しているのに、室内は暖房器具によってさらに乾燥した状態になり、
皮膚の水分が失われてカサカサに。
つまり人間と同じ状況だと思ってください。
また、空気が乾燥すると静電気でホコリや汚れが愛犬の体に付着しやすくなり、室内のホコリの量も多くなります。
つまり、フケなど皮膚疾患の原因になるアレルゲンも増える傾向にあります。さらに、乾燥した室内ではウィルスも
繁殖しやすく、風邪を引きやすくなり、呼吸器系の病気にかかりやすくなってしまいます。
冬の住まいは、時々暖房を消して換気をするようにしたいもの。エアコンやストーブなどの温風が愛犬の体に直接
当たるのを避ける工夫をするのも大切です。温風が直接、犬に当っていると皮膚が乾燥してしまいフケやかゆみの
原因になってしまいます。
近年の高気密高断熱住宅は24時間の換気システムを導入しているので換気は効率的に行われていますがそれでも
窓などを開けて時々自然換気してあげるのもよいでしょう。
室内の過乾燥を防ぐためには、加湿器を使用するのも効果的です。また湿度をコントロールしてくれる調湿効果のある
壁材などを住まいに採用するのも有効です。
「床暖・セントラル暖房のある暮らし」
床暖房やセントラルヒーティングは空気が汚れず、温風が吹かない
ので、皮膚が乾燥してフケにならないし、抜け毛やホコリを舞い
上げるということもありません。
また、近づきすぎて危ないということもないですね。
床暖房やセントラルヒーティングは愛犬との暮らしにはもってこいの
暖房といえそうですが、気をつけてあげなければならないことも
あります。床暖房はワンちゃんが普段いる場所を床暖房にする場合は
全面ではなく、一部床暖房の入っていない所もつくり、体が熱く
なったときに移動して、クールダウンができる場所をつくることが
大切です!
寒くなったらまた暖かい床に移動してくればいいですからね。
子犬や老犬などの場合はに低温やけどを起こしてしまわないよう、
飼い主さんが時々様子を見て移動させてあげることが必要です。
また、あまりにも快適な環境で暮らし続けていると、体温調節が下手
になり、少しの温度変化にもついていけず、体調不良を
起こしてしまうこともあります。また、換毛のタイミングが分らなく
なり、季節に合わせての抜け変わりがうまくいかなくなることも。
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寒くても、良い時間を見つけて、一日に一回はワンちゃんと外に出て、気分転換をしましょう!
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